卒後臨床研修センター通信
掲載日:2015.12.04| カテゴリー: センター通信
愛知臨床研修セミナー特別講演
「神様のカルテが伝えたかったこと」
平成27年11月27日(金)に小説「神様のカルテ」著者の夏川草介先生による講演会が開催されました。この講演は愛知臨床研修セミナーの特別講演として開催され,研修医や学生約130名の出席がありました。
〇「神様のカルテ」が伝えたかったこと
今,医師はどうあるべきか?
・どこまで患者に寄り添うのか。
・どこまで知識と技術を求められるのか。
・医師自身の生活は守られるのか。
→ どんな医者になればいいのか。それを悩む奴が「いい医者」になる。by 大狸先生
〇新しい力「物語力」
どう自分の価値観や倫理観をもつか?
・価値観の多様化,基準が消失した社会
・物語力を通じて,共感する力を養う
・Narrative medicine「物語に基づいた医療」
→ 無数の情報があふれている現代にこそ,柔軟な物語力が必要 by Rita Charon
〇古典作品のすすめ
なぜ,古典作品なのか?
・時代を越える普遍性を持つ作品 e.g.「海と毒薬」遠藤周作
→ 面白いから読めというのではない。苦しいから読めというのだと告げたい。
by 夏目漱石
→ 名著とは,常に難解なものと知れ by 小林秀雄
『命に対する謙虚さを』
『医師以外の人と会い,自分の(心や思考の)バランスを確認する』